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個人借入における借用書の概要

この記事でわかること

  • 日本法令が作っている金銭借用証書の書き方
  • 公正証書の特徴と、申し込むときに必要なもの
  • 利息制限法で決められた、利息と遅延損害金の上限利率
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はじめに

個人借入は、親族や身近な人から融資してもらう方法です。

金融機関と違って厳しい審査がなく、資金調達しやすいのがメリット。しかしその分、取引条件が曖昧になりやすく、後々貸主といざこざが起きるケースは少なくありません。

この記事では、そんなトラブルを未然に回避できる、借用書の書き方をご紹介します。

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  • 【無料】金銭消費貸借契約書のひな形と契約時の注意点│弁護士が解説

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1.借用書の書き方

借用書の形式は特に決まっていません。

ただ日本法令の書類を利用すると、空欄に書き込むだけで完成するので効率的です。オンラインショップか、最寄りの販売店で購入できます。

①日本法令書類の種類

注文番号商品名
契約9金銭借用証書(タテ書)
契約9‐2金銭借用証書(ヨコ書)
契約9‐3金銭借用証書(割賦返済)
契約9‐4金銭借用証書(B5)
契約9‐N金銭借用証書(タテ書・ノーカーボン)
契約9‐2N金銭借用証書(ヨコ書・ノーカーボン)
契約9‐4N金銭借用証書(B5・ノーカーボン)
契約9‐1金銭消費貸借契約証書(公正証書作成の委任状つき)

※サイズ表記なしは、見開きB4サイズ※単式は10枚、ノーカーボンは3枚×3組、金銭消費貸借契約証書は4部入り

(参考:日本法令・金銭貸借契約書 一覧表

②各書類の特徴と書き方

・金銭借用証書 契約9・契約9‐2・契約9‐N・契約9‐2N

一般的なタイプの借用証書です。いくら借りたのか、いつ返すのかなどがあらかじめ空欄になっています。

作成するときは、以下を順に書き入れましょう。

  1. 借主の氏名
  2. 借入金額
  3. 利息
  4. 毎月の利息支払い日
  5. 返済の期日
  6. 連帯保証人の氏名
  7. 遅延損害金の日歩(元金に対して生じる1日あたりの利率)
  8. 借りた日付
  9. 借主の住所と氏名
  10. 連帯保証人の住所と氏名
  11. 貸主の氏名

・金銭借用証書(割賦返済)契約9‐3

分割で返済するタイプの借用書です。借入期間が長くなるため、他の債務で仮押さえや破産した場合に、即時返済するなどの条項が記載されています。

以下の項目を順に書き入れてください。

  1. 借入金額
  2. 借主の氏名
  3. 貸主の氏名
  4. 借入日、完済日
  5. 毎月の返済日、金額、返済回数
  6. 利息
  7. 毎月の利息支払日
  8. 遅延損害金の日歩(元金に対して生じる1日あたりの利率)
  9. 連帯保証人の氏名
  10. 特約事項(あれば)
  11. 借入日
  12. 借主の住所と氏名
  13. 連帯保証人の住所と氏名
  14. 貸主の氏名

・金銭借用証書(B5)契約9‐4・契約9‐4N

コンパクトなタイプの借用証です。B4サイズと違い、利息の支払日や遅延損害金の日歩を書き込む欄などがありません。

上から順に次の項目を記入しましょう。

  1. 借主の氏名
  2. 借入金額
  3. 貸主の氏名
  4. 返済の期日
  5. 利息
  6. 連帯保証人の氏名
  7. 特約事項(あれば)
  8. 借入日
  9. 借主の住所と氏名
  10. 連帯保証人の住所と氏名

・金銭消費貸借契約証書(公正証書作成の委任状つき)契約9‐1

借用書と公正証書を作成するための委任状がセットになっているタイプです。

借用書には、次の事項を順に書き込んでください。

  1. 貸主の氏名
  2. 借主の氏名
  3. 借りた金額
  4. 利息
  5. 毎月の利息支払日
  6. 返済の期日
  7. 遅延損害金の日歩(元金に対して生じる1日あたりの利率)
  8. 連帯保証人の氏名
  9. 特約事項(あれば)
  10. 証書の発行通数
  11. 借入日
  12. 貸主の住所と氏名
  13. 借主の住所と氏名
  14. 連帯保証人の住所と氏名

公正証書作成の委任状には、次の内容を書きます。記入が終わったら、契約証書と委任状にかけて割印をしましょう。

  1. 委任者の氏名(借主)
  2. 代理人(※)の氏名
  3. 委任内容(例:別紙添付の金銭消費貸借契約証書の各条項を契約内容とする強制執行認諾条項を付した公正証書作成の件)
  4. 委任した日
  5. 委任者の住所・氏名

※貸主本人や貸主代理人にすることはできません。

②注意点

・書き込む数字の表記

借りた金額は、数字の改ざんや誤読を防ぐために、大字(壱、弐、参など)で書いてください。それ以外の数字は、タテ書きなら漢数字、ヨコ書きなら算用数字です。

・収入印紙を貼る

収入印紙の金額は、借入金額によって変わります。

借入金額印紙税額(1通あたり)
1万円以上、10万円以下200円
10万円を超え、50万円以下400円
50万円を超え、100万円以下1,000円
100万円を超え、500万円以下2,000円
500万円を超え、1,000万円以下1万円
1,000万円を超え、5,000万円以下2万円
5,000万円を超え、1億円以下6万円

(参考:国税庁・印紙税額)※1億円を超える金額の収入印紙代は、こちらで確認してください。

・控えを持っておく

原本は貸主に渡しますが、万が一に備え、借主や連帯保証人も控えを持っておくようにしましょう。原本を人数分作成するか、コピーを取る方法があります。

・日本法令の借用書は公正証書ではない

日本法令の書類はあくまで借用書であり、公正証書(※)ではありません。発行を望むなら、貸主と一緒に最寄りの公証役場に行きましょう。

(※)公正証書とは
2人以上が契約を結ぶとき、公証人(法律知識を持つ準公務員)が、その内容に基づいて作成する書類。内容が真正であることがわかる証明力、借主の財産をただちに差し押さえられる執行力などを持っているため、金銭貸借ではよく使われる。
日本法令の書類(B5版を除く)には、公的証書作成のために、借主が貸主に代理人委任状と印鑑証明書を渡した旨が書かれている。これは、「必要な書類を渡すので、あとは貸主の都合で公正証書が発行できますよ」の意。

なお、公正証書発行に必要なものは以下の通りです。

当事者が個人の場合は、次のいずれか
・印鑑証明書と実印
・運転免許証と認印
・マイナンバーカードと認印
・住民基本台帳カード(写真付き)と認印
・パスポート、身体障害者手帳、在留カードのいずれかと認印
当事者が法人の場合は、次のいずれか
・代表者の資格証明書、代表者印、その印鑑証明書
・法人の登記簿謄本、代表者印、その印鑑証明書
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2.利息・遅延損害金について

借用書の発行では、利息や遅延損害金の利率を、貸主側と相談しながら決める形となります。

ただ、それぞれ法律で上限が設定されています。知らず知らずのうちに、法律に抵触することがないよう抑えておきましょう。

①利息の上限

利息制限法第1条で、次のように定められています。

条件上限利息
元本の額が10万円未満の場合年20%
元本の額が10万円以上100万円未満の場合年18%
元本の額が100万円以上の場合年15%

(引用:電子政府の総合窓口e-Gov・利息制限法

上限いっぱいの利息を支払う必要は必ずしもありませんが、金融機関よりは高めに設定されるのが一般的です。

②遅延損害金利率の上限

利息制限法第4条で、元本の1.46倍を超える場合は無効になる(参考:電子政府の総合窓口e-Gov・利息制限法)と定められています。

従って、上限は次のようになります。

条件上限利息
元本の額が10万円未満の場合年29.20%
元本の額が10万円以上100万円未満の場合年26.28%
元本の額が100万円以上の場合年21.90%

・年利→日歩への計算方法

日本法令の借用書では、日歩で記載するものもあります。年利から算出する方法は、以下の通りです。

年利から日歩への計算式
日歩=年利/365×100
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まとめ

  • 借用書は、日本法令の書類を使うと効率的。オンラインショップ最寄りの販売店で購入できる。
  • 借主・連帯保証人の住所・氏名、貸主の氏名、借入額、返済の期日、利息、遅延損害金の日歩(利率)は必須。
  • 利息と遅延損害金の利率は、元本の額によって、それぞれ上限が定められている。
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おわりに

借用書は、借主と貸主それぞれが条件に納得しているときに、初めて意味のあるものになります。

どちらか一方でも不満があるうちは、安易に発行しないほうが安全でしょう。

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この記事を書いた人

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