• 投稿する

一覧へ戻る
この記事の目次を見る

働き方や生き方が多様化する時代となり、副業を解禁する企業が増加してきています。筆者も実際に企業で働きながら副業で事業を始めましたので、経験も踏まえてコラムを書いています。今回は連載の2回目です。

副業について~企業で働きながら事業を始めよう~その1

どうやって副業を始めようか?

私の勤務している会社では、2018年9月に社内ホームページの人事部のポータルサイトにひっそりと「副業ガイドライン」なるものが公開されましたので、その頃からどういう形で副業を始めようか考え始めたわけです。

私の勤務している会社では、労働時間の通算などの問題があり、個人事業主といった非雇用形態での副業のみが許されていましたので、アルバイトといった形態での副業はできません。

個人事業主としての副業となりますと、会社も推奨しているのですがいわゆる士業などが起業しやすいわけです。幸いにして、私は中小企業診断士の資格を2010年に取得・登録して企業内診断士として活動していましたので、この資格を活かそうかと考えました。

ここに知識を出品

副業を始めるための手続き(その1:会社への申請)

この辺は、勤めている会社によっても違うと思いますが、私の勤務している会社では、人事部に副業開始の申請書をメールで提出して承認を得る必要があります。もちろん、その際には上司の了承を得ていることが前提で、メールのCCを上司にも出すルールになっています。

私の場合、中小企業診断士資格を活用した中小企業向けの経営コンサルタントを始めるという内容で申請書を出したわけですが、会社の業務に影響がないことが前提になりますので、作業時間は主に定時後や休日に活動するという内容になります。

ここに知識を出品

副業を始めるための手続き(その2:社会保険関係)

会社関係ですと、個人事業主の場合は必要ありませんが、法人成りとかして会社の役員に就任して役員報酬を受け取る場合や、私の勤務している会社では許されていませんが他の企業に雇用される場合も同様ですが、社会保険関係の手続きが発生します。

具体的には、本業の会社と副業の会社のそれぞれの会社から給与をもらう場合、年金事務所に「健康保険・厚生年金保険被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出して健康保険や厚生年金などの社会保険の事務を行う年金事務所を選択する必要があります。

この社会保険の事務を行う年金事務所ですが、普通は本業の会社の事務を行う年金事務所を選択しますが、この手続きの際に、年金事務所への手続きと同時に、勤務している会社の健康保険組合にも連絡する必要があります。

ここに知識を出品

副業を始めるための手続き(その3:所得税関係)

副業でどの程度の収入を得ようとしているかにもよりますが、本業でそれなりの収入があるとすれば、個人事業主として副業すると、所得税は本業の給与所得と副業の事業収益の通算が課税対象になります。

ご存知のとおり、所得税は累進課税になりますので、青色申告の65万円控除なども活用しつつ、その上で、どの程度の収益でどの程度の税率になるのかシミュレーションした方が良いかもしれません。

実際に事業を始めてみると、個人事業主よりも法人の方が受注活動しやすいと感じることも多いかもしれませんので、場合によっては法人成りも視野に入れて所得税と法人税とのバランスを考慮するのも一つの方法です。

私は色々と考えた結果、2020年8月に株式会社を設立し、法人成りしました。法人の設立に関する話は、また別途致したいと思います。

ここに知識を出品

営業関係の悩みについては次回に続く

副業で開業した場合、一番の問題は本業を日中にやっているので営業活動をなかなか日中にできないということでは無いでしょうか。この辺のお話については、次回以降に回すことに致します。

興味のある方は次回もまた読んで下さいね!!

では、また。

ここに知識を出品

この記事の評価をお願いします

この記事を書いた人

中井 一

上場企業社員(経営・財務戦略系以外)

富士通株式会社

3

ソフトウェア開発畑出身で、人事部門やコンサルタントとしての業務経験もあります。人事部門の頃にも情報サイトのWebアプリケーションを開発しており、ソフトウェアの設計・開発は得意です。
また、人事部門でのアンケート分析や統計資料作成、コンサルタント時代に得たインタビュー分析などの知⾒があり、情報分析は得意です。
ちなみに資格のその他国家資格はキャリアコンサルタントです。
さらに、財務分析の知⾒を活かし、副業で中小企業診断士として、事業計画策定支援、補助⾦申請支援に取り組んでいます。

気軽にお話してみませんか?

このユーザーの他の投稿

関連のあるコラム

この記事に質問してみませんか?
関連する質問がAIで生成されています。

副業を推奨する企業が増えている中で、弊社でも副業解禁を検討しています。しかし、労働時間の管理や労働条件の統一が難しいと感じています。具体的にどのような管理体制を整えると良いでしょうか?

この質問で投稿する

副業を始める社員が増えると企業としてのリスクが増加すると思います。特に情報漏洩や競業避止義務などのリスク対策として、どのような方法が有効でしょうか?

この質問で投稿する

社員が弊社で働きながら個人事業主として副業を行う場合、税務上どのような点に注意すべきでしょうか?また、企業としてどのようなバックアップが必要でしょうか?

この質問で投稿する

中小企業の経営コンサルタントとしての副業を始めようと思っています。具体的な業務範囲や対面やオンラインでのアプローチの違いについて、どのようなアドバイスがありますか?

この質問で投稿する

弊社内で副業解禁を進めるにあたり、社員への説明や教育が必要です。どのような内容を説明すべきで、どのようなプログラムや内容が適していますか?

この質問で投稿する

副業を通じて得た知識やスキルが本業にもメリットをもたらすと言われていますが、具体的にどのような取り組みや制度が効果的でしょうか?

この質問で投稿する

副業を解禁するにあたり、就業規則の改訂が必要になると思います。具体的にはどのような条項を追加または改訂する必要があるのでしょうか?

この質問で投稿する

法人成りを考えていますが、副業として始めた個人事業主から法人化する際の流れや具体的な注意点について詳しく教えていただけないでしょうか?

この質問で投稿する

副業での収益が増えてきた場合、本業の企業との税務署への申告においてどのような手続きや注意点があるのでしょうか?また、これを効率的に行う方法はありますか?

この質問で投稿する

弊社では製造業を営んでおり、社員の中には技術者が多いです。技術者がその技術を使って副業を行う場合、どのような契約や制約を設けるべきでしょうか?

この質問で投稿する

閉じる

専門家に匿名で!ちょこっと相談