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ノンバンクによる資金調達のリスクとその対策

この記事でわかること

  • ノンバンクの利用でもたらされる事業活動への影響
  • ノンバンクを利用するときに必ず抑えておきたいこと4つ
  • ノンバンクに代わる資金調達方法のメリット・デメリット
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はじめに

ノンバンクは、審査がそれほど厳しくなく、銀行よりも早く融資が受けられるのがメリットです。

株式会社セイビーが実施したアンケートでも、運転資金の調達のために、ノンバンクを利用した中小企業は少なくないという結果が出ています。(産経新聞・「ビジネスローン(事業者ローン・ビジネスカードローン)」利用者に関する総合調査2019年度の調査結果を発表

ですが、今後の事業活動を考えるなら、ノンバンクは安易に利用するべきではありません。結果的に資金繰りが厳しくなったり、銀行や保証協会からの印象が悪化するリスクがあるからです。

この記事では、そうした理由を詳述するとともに、ノンバンクの代替案を提示しています。手元の資金(キャッシュ)が少なくなっても、慌てず対処できるようにしてください。

また、KnowHowsでは、専門家に事業の悩みを無料で相談できるみんなで事業相談」や、資金調達時に役立つ資本政策シミュレータ」をご用意しています。

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1.ノンバンクの利用でもたらされる影響

では、ノンバンクを使ったことで事業活動にどのような影響があるのか、詳しく解説します。

①資金繰りが苦しくなる

第一に、資金繰りが苦しくなることが挙げられます。あまりにも金利が高く、「直近の運転資金はまかなえたけれど、金利で利益が消えた」中小企業も珍しくありません。

ノンバンクが高金利なのは、貸し倒れのリスクが金利に上乗せされているからです。

他の金融機関よりも審査基準が比較的ゆるいノンバンクは、それだけ多くのリスクを抱えることになります。そのため金利をより高く設定し、短期間で元本を回収できる形にしているのです。

②銀行や保証協会の心証が悪化する

第二に公的機関や民間の金融機関から、資金繰りが厳しい企業と見られやすくなることが挙げられます。当然、金融機関の融資審査が通りにくくなるので、今後の事業活動にも大きな影響がもたらされます。

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2.利用前に抑えておきたいポイント

ノンバンクの利用は、事業発展の懸念材料になりやすいものです。

それでも選択肢に入れたいのであれば、以下のポイントを踏まえるようにしてください。

①利用範囲を限定する

あくまで緊急の資金調達と考えるようにしましょう。

「取引先から急に支払いが遅くなる連絡があった」「銀行に返済期限を切り直してもらったが、それでも調達が間に合わない」

こうした事態を乗り切るつなぎ資金を得るために利用する、と条件を決めておくのが大切です。

②シミュレートをする

返済までの資金繰りを、細かくシミュレートするのも重要です。

返済期間3ヶ月だと資金が底をついてしまうことがわかったら、返済期間を伸ばして計算し直しましょう。ただし期間が長くなれば、その分利息負担が大きくなります。6ヶ月以上となるなら、借入金額を減らすか別の調達手段を検討してください。

③不明な業者に近寄らない

そもそも金融庁に登録せず、法外な金利設定をしている悪質な業者もいます。その地域にしかない、インターネットで調べても公式サイトが出てこないような業者は、避けたほうが無難です。

④担保の提供を交渉する

無担保融資専門のノンバンクでも、有担保で貸出してくれるところがあります。担保を提供する代わりに金利を下げてくれないか、交渉するのも有効な手段です。

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3.ノンバンクの代替案

最後に、ノンバンクに代わる資金調達方法を3つご紹介します。

①クラウドファンディング

インターネットを使って不特定多数の人から資金を募る方法です。サービス開始当初は寄付の色合いが濃くありましたが、今日では中小企業が成長のために活用するケースが多く存在します。

・クラウドファンディングのタイプ

クラウドファンディングには、次の3タイプがあります。

タイプ特徴
購入型市場に出回っていない商品の販売や、特別なサービスを対価に金銭を集めるタイプです。
寄付型プロジェクトに共感した人から寄付を募るタイプです。社会貢献性が高いため、主催者と寄付者双方が達成感や充実感を覚えやすいのが特徴。場合によっては、寄付者に、寄付した分の税制優遇措置が取られることもあります。
金融型金銭的なリターンを理由に資金を集めるタイプです。対価には返済と同時に支払う金利以外に、株式や利益の分配金が扱われることもあります。

・クラウドファンディングのメリットとデメリット

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・流れ

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・必要書類

クラウドファンディングの必要書類は、利用するサービスによって異なります。各公式サイトで確認するようにしましょう。

②ファクタリング

売掛債権をファクタリング会社に買い取らせて資金を得る方法です。資産を早期に現金化することから、アセットファイナンスに分類されます。

・ファクタリングの種類

ファクタリングには、次の2種類があります。

種類特徴
リコース型支払側の企業が貸し倒れになったときに、ファクタリング会社が依頼企業に請求するタイプです。
ノンリコース型支払金の回収が難しくなっても依頼企業に請求しないタイプです。その分、手数料が高めに設定されています。

・ファクタリングのメリットとデメリット

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・流れ

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・必要書類

必要書類
本人確認書類
会社案内書類(事業内容や規模などがわかるもの)
登記簿謄本
印鑑証明書
確定申告書
決算書(直近2~3期分)
取引先との取引に関する書類(契約書・発注書・納品書・請求書など)
通帳のコピー

③リースバック

保有している固定資産をリース会社に売却し、賃貸に切り替える方法です。例えば3億円の設備を売りに出し、その後月額100万円(リース料)で長期的に借り続けるなどが当たります。売却資金で経営状況が改善されたときに、買い戻すパターンもあります。

・リースバックのメリットとデメリット

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・流れ

ノンバンクの利用による事業活動へのリスク

・必要書類

必要書類
本人確認書類
登記簿謄本
印鑑証明書
確定申告書
決算書
固定資産の所有を証明できる書類
固定資産税納付書
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まとめ

  • ノンバンクは簡単に資金調達できるメリットがあるが、資金繰りが厳しくなったり、各金融期間から嫌がられることがある。
  • どうしても利用するときは範囲を限定する、返済のシミュレートをするなどが不可欠。
  • ノンバンクの代替案として、クラウドファンディング・ファクタリング・リースバックがある。各方法のメリットとデメリットを見て、自社に向いているものがあれば活用してみよう。
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おわりに

中小企業にとって、金融機関の審査は大きなハードルです。

しかしそれを嫌ってノンバンクを利用すれば、ますます事業の発展が遠のく可能性が高くなります。

自社の行動が対外的にどう見られるのかを意識しながら、資金調達にあたるようにしましょう。

また、KnowHowsでは、最初にお伝えしたように、みんなで事業相談」や資本政策シミュレータ」といったサービスをご用意しています。スムーズな資金調達を実現する術としてください。いずれも無料で利用できます。

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