ものづくり補助金について(第三回:グローバル展開型)
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中小企業診断士の中井です。前回、記事を書いてから1ヶ月経ちました。
ものづくり補助金について(第二回:申請システム)
ものづくり補助金の三次募集の締め切りが8月3日でしたが、応募された方はいらっしゃいますでしょうか?
1.四次募集
三次募集が締め切ったと思ったら、もう四次募集の要項が出ていました。申請受付が9月1日17時~、申請締め切りが11月26日17時となっています。募集内容としては、新型コロナウイルス対策の特別枠と事業再開枠は三次募集と同様ですが、今回はいよいよグローバル展開型が追加されています。
ということで、今回は新しく追加されたグローバル展開型の内容について、まずはご説明しましょう。
2.グローバル展開型が新設
グローバル展開型の概要を見ますと、中小企業者等が海外事業の拡大・強化等を目的とした「革新的な製品・サービス開発」又は「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援するものとして位置付けられています。
具体的には、「①海外直接投資、②海外市場開拓、③インバウンド市場開拓、④海外事業者との共同事業、のいずれかに合致するもの」とされていて、4つの類型が示されています。以下、それぞれの類型について見ていきましょう。
3.グローバル展開型の4類型
【①海外直接投資】
「国内事業と海外事業の双方を一体的に強化し、グローバルな製品・サービスの開発・提供体制を構築することで、国内拠点の生産性を高めるための事業であること。」とあり、補助対象経費の1/2以上が海外の子会社等への投資である必要があるようです。申請時に、海外子会社等の事業概要・財務諸表・株主構成が分かる資料、実績報告時に、海外子会社等との委託(貸与)契約書とその事業完了報告書が必要になります。
【②海外市場開拓】
「国内に補助事業実施場所を有し、製品等の販売先の2分の1以上が海外顧客となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。」とあり、申請時に具体的な想定顧客が分かる海外市場調査報告書、実績報告時に、想定顧客による試作品等の性能評価報告書が必要になります。
【③インバウンド市場開拓】
「国内に補助事業実施場所を有し、サービス等の販売先の2分の1以上が訪日外国人となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。」とあり、申請時に、具体的な想定顧客が分かるインバウンド市場調査報告書、実績報告時に、プロトタイプの仮説検証の報告書が必要になります。
【④海外事業者との共同事業】
「国内に補助事業実施場所を有し、外国法人と行う共同研究・共同事業開発に伴う設備投資等であり、その成果物の権利が補助事業者に帰属すること。」とあり、申請時に、共同研究契約書又は業務提携契約書、実績報告時に、当該契約の進捗が分かる成果報告書が必要になります。
4.特別枠とのコラボレーションで補助率アップ?
現在、海外展開や外資とのコラボレーションを企画されている方がいらしたら、検討されても良いのではと思います。もちろん特別枠との併用も可能ですので、「サプライチェーンの毀損への対応」や「非対面型ビジネスモデルへの転換」で外資とのコラボレーションを検討されている場合などは補助率も上がりますので、さらに良いですね。
おわりに
どうでしょうか。さらに、ものづくり補助金に興味が湧いてきましたか?紙面が足りなくなってしまいましたので、伸ばし伸ばしで申し訳ないのですが、申請書の書き方など詳細についてのレクチャーは次回以降に回したいと思います。
では、また。
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ソフトウェア開発畑出身で、人事部門やコンサルタントとしての業務経験もあります。人事部門の頃にも情報サイトのWebアプリケーションを開発しており、ソフトウェアの設計・開発は得意です。
また、人事部門でのアンケート分析や統計資料作成、コンサルタント時代に得たインタビュー分析などの知⾒があり、情報分析は得意です。
ちなみに資格のその他国家資格はキャリアコンサルタントです。
さらに、財務分析の知⾒を活かし、副業で中小企業診断士として、事業計画策定支援、補助⾦申請支援に取り組んでいます。
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