ものづくり補助金について(第七回:申請書の注意事項3)
- もっと解説してほしい0
1440
0
0
0
中小企業診断士の中井です。前回、記事を書いてから1ヶ月半が経ちました。
今年度の最終の募集である5次〆は2月19日になりました。申請される方はいらっしゃるでしょうか?
前回は申請書作成時の注意事項の2回目でしたが、今回はその続き(注意事項の3回目)です。
1.その3:会社全体の事業計画
前回も書いた通り、申請書の構成は大きく以下の3つに分かれます。
- その1:補助事業の具体的取組内容
- その2:将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)
- その3:会社全体の事業計画
今回は「その3:会社全体の事業計画」を記載する場合の注意事項について説明します。
募集要項には記載内容について以下の3点の注意事項がありますので、順に見て行きましょう。
2.付加価値額・給与支給総額の算出根拠
まず、「会社全体の事業計画(表)における「付加価値額」や「給与支給総額」等の算出については、算出根拠を記載してください。」とあります。
事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加という申請の要件がありますから、これを踏まえた事業計画にする必要があります。
また、前回説明した「その2:将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)」で補助対象事業の売上規模(および利益)の予測を示していますので、これと矛盾することなく作成する必要があります。
というように、所定のフォーマットに従い、事業計画の数字を決めていきますが、さらに、この数字の根拠を示さなければいけません。
給与支給総額については、年ごとの賃上げや、人員増加の数値計画を示す必要があります。
付加価値額については、拡販施策による新規・既存事業の売上の推移、効率化等の施策による原価・費用の推移、これに人員計画・設備投資計画による人件費と減価償却費の推移の見込みを示す必要があります。
算出根拠はフリーフォーマットなので、費目ごとの根拠を表形式などで示せば良いことになります。
3.事業化状況等報告
次に、「本事業計画(表)で示された数値は、補助事業終了後も、毎年度の事業化状況等報告等において伸び率の達成状況の確認を行います。」とあります。
申請が採択された場合、ここで作成した数値計画で示した付加価値額・給与支給総額の伸び率が後で事業化状況等報告において毎年フォローされることになりますので、無理のない事業計画となるように注意してください。
といっても、投資に見合うだけの売上が上がらない計画では、補助金を出す必要がないと判断されてしまいますので、この辺のバランスにも注意してください。
まとめ
どうでしょうか。今回はお金の話一色でしたが、イメージできますでしょうか?
次回は最終回ということで、令和2年度第三次補正予算も踏まえた来年度のものづくり補助金等の経済産業省系補助金の見通しを解説したいと思います。
では、また。
この記事の評価をお願いします
0
この記事を書いた人
0
3
ソフトウェア開発畑出身で、人事部門やコンサルタントとしての業務経験もあります。人事部門の頃にも情報サイトのWebアプリケーションを開発しており、ソフトウェアの設計・開発は得意です。
また、人事部門でのアンケート分析や統計資料作成、コンサルタント時代に得たインタビュー分析などの知⾒があり、情報分析は得意です。
ちなみに資格のその他国家資格はキャリアコンサルタントです。
さらに、財務分析の知⾒を活かし、副業で中小企業診断士として、事業計画策定支援、補助⾦申請支援に取り組んでいます。
気軽にお話してみませんか?
このユーザーの他の投稿
関連のあるコラム
投稿を削除します。本当によろしいですか?
関連する質問がAIで生成されています。
ものづくり補助金の申請書を作成する際、付加価値額や給与支給総額の算出根拠を明確にする必要がありますが、具体的にはどのようなデータや資料を提出することが望ましいでしょうか?特に中小企業においては、どの程度詳細に記載すべきなのか教えていただければと思います。
補助金の申請にあたって、事業計画の数値が重要であることは理解していますが、計画後に実際の業績がその計画通りに達成できなかった場合、どのようなリスクやペナルティが発生するのでしょうか?また、そのリスクを最小化するためにはどのような対策を講じるべきかを教えてください。
事業計画の付加価値額や給与支給総額の計算に際して、経営改善計画との整合性をどのように確保するべきでしょうか?具体的にはどのような方法やツールを使って整合性を確認するのがベストか、アドバイスをいただけますでしょうか。
補助事業の効果を示すために必要な数値目標を設定する際、競合他社や市場全体の傾向をどのようにしてリサーチすれば良いでしょうか?リサーチの具体的な方法や参考にするべきデータソースについて教えてください。
事業計画の進捗を定期的に報告する義務があると記載されていますが、具体的にどのような書式やフォーマットで報告すれば適切でしょうか?また、その報告内容やタイミングについても具体的に教えていただけますか?
ものづくり補助金の申請書の作成において、アドバイザーやコンサルタントのサポートを受けることを検討していますが、具体的にどういった専門家に依頼するべきでしょうか?また、選定時に注意すべきポイントがあれば教えてください。
補助金の申請後、採択が決まった後の運用について知りたいです。特に、採択後に具体的にどのようなプロセスで補助金が支給されるのか、またその補助金を効果的に活用するためのポイントを教えていただけますか?
付加価値額や給与支給総額の算出根拠について、税理士や会計士の助けを借りることを考えていますが、どのような点に注意して取り組むべきか、具体的な指導ポイントやアドバイスをいただけますでしょうか?
事業計画を作成する際に、投資計画とそのリターンをどのようにバランス取るべきかについて悩んでいます。補助金の審査を通過するための現実的な投資リターンの見積もりについて、参考となる基準や考え方を教えていただけますか?
ものづくり補助金の申請を通して事業計画を作るにあたり、内部からのデータ収集方法や従業員の意識改革のためのステップについて具体的な事例や成功例を教えていただけますでしょうか?特に中小企業ならではの課題を解消するための方法に興味があります。
閉じる
ダウンロード
20万円以上の契約書を無料でご利用できます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
ダウンロード
多くの事業に重要な知識が
ダウンロードできます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
あなたの知識を
欲しい人がいます。
関わる経験や知識が必要な人たちが待ってます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
投稿できます。
多くのプロとつながりましょう。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
相談できます。
事業、M&A、財務、法務に関わる
専門知識をもったプロがお答えします。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
プロフィール画像を登録してください
有料のプラン登録をしませんか?
電話番号認証のお願い
アップグレード
アクセス権限
3IP同時ログインが可能株価算定概要書のDL
資本政策利用無制限
機能が全て利用可能
株価算定も追加費用なしで利用し放題公式の知識を買う/売るの無制限
ノウハウズ公式のアカウントによる投稿のみ対象契約書ダウンロードの無制限