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中小企業診断士の中井です。初めまして。これから、ものづくり補助金についてコラムを書こうと思ってます。

皆さんはものづくり補助金をご存知でしょうか?ものづくり補助金は正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。

1.ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は平成25年(平成24年度補正予算)から始まった補助金です。当初は製造業の試作開発や設備投資を支援する内容でしたが、翌年から革新的サービスも対象になりました。

以降、増減はありますが毎年1,000億円程度(平成30年度予算では800億円)を補正予算で予算化し、翌年執行というパターンで、年に2回程度の募集が行われています。

最近は50%前後の採択率(平成29年度予算が50.7%、平成30年度予算が45.8%)で推移していましたが、令和元年度の補正予算では3,600億円を計上。令和2年度~令和5年度の4年間で30,000件の採択を予定しています。

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2.2020年の募集状況

複数年分を予算化したのと同時に年間の募集期間も増やしており、年4回の募集を予定。

今年は3月31日〆切の第一次募集、5月20日〆切の第二次募集が終わり、6月10日から8月3日までの第三次募集が進行中という状況です。

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3.補助金の内容

具体的な補助金の内容ですが、技術開発およびサービスに係わる設備投資と、試作品開発に係る材料費や外注費が補助対象となります。

補助率は中小企業が1/2、小規模事業者が2/3で、補助額は100万円~1,000万円です。

ですから中小企業の場合、最大2,000万円の投資に対して、1,000万円の補助を受けることができます。

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4.補助を受けるための要件

補助を受けるための要件としては、まず3~5年の事業計画を作成し、さらに事業計画期間において、

  1. 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
  2. 事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金⁺30円以上の水準にする
  3. 付加価値額を年率平均3%以上増加する

必要があります。

また、

技術開発の場合は「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針

サービスの場合は「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン

に沿った内容である必要があります。

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5.新型コロナウイルス対策特別枠・事業再開枠について

募集開始前のアナウンスでは、一般型の他にグローバル型として海外案件を対象に上限3,000万円のタイプを予定していましたが、現在まで(第一次~第三次)のところ募集はなく、代わりに一般型に新型コロナウイルス対策の特別枠と事業再開枠が追加されています。

特別枠は、

  • A類型:サプライチェーンの毀損への対応
  • B類型:非対面型ビジネスモデルへの転換
  • C類型:テレワーク環境の整備

のいずれかに投資の1/6以上が該当する場合で、中小企業・小規模事業者に係りなく、A類型の場合は補助率2/3、B・C類型の場合は補助率3/4となります。

またこの場合、宣伝広告費・販促費も対象となります。

事業再開枠は第三次募集から追加になったのですが、特別枠に該当する事業者に対し、業種別ガイドラインに基づく感染防止対策費として、補助率10/10で上限50万円の上乗せが可能となります。

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おわりに

どうでしょうか。ものづくり補助金に興味が湧いてきましたか?次回から申請書の書き方など詳細についてレクチャーしたいと思います。

では、また。

ものづくり補助金について(第二回:申請システム)

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この記事を書いた人

中井 一

上場企業社員(経営・財務戦略系以外)

富士通株式会社

3

ソフトウェア開発畑出身で、人事部門やコンサルタントとしての業務経験もあります。人事部門の頃にも情報サイトのWebアプリケーションを開発しており、ソフトウェアの設計・開発は得意です。
また、人事部門でのアンケート分析や統計資料作成、コンサルタント時代に得たインタビュー分析などの知⾒があり、情報分析は得意です。
ちなみに資格のその他国家資格はキャリアコンサルタントです。
さらに、財務分析の知⾒を活かし、副業で中小企業診断士として、事業計画策定支援、補助⾦申請支援に取り組んでいます。

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