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上場初の赤字、年末カウントダウン中止…それでもオリエンタルランドの株価が高いワケ

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0.はじめに

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが11月、第二四半期報告書を発表。
前期比およそ75%減となる売上の低下、上場以来初となる赤字転落の予測など、厳しい見通しとなっています。

一方で同社の株価は高値を更新。
11月後半から上場高値を連日更新し、11月27日には終値18090円をつけました。

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なぜ、厳しい業績にも関わらず、オリエンタルランドの株価は好調なのでしょうか?
この記事ではその理由について紐解いていきたいと思います。


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1.「Go To」 キャンペーンの対象施設へ

11月6日、オリエンタルランドは東京ディズニーリゾートが「Go To」キャンペーンの対象となったことを公式サイト内で発表しました。

施設内の飲食店やグッズ店でのクーポン利用のほか、周辺の宿泊施設の利用と入園をパッケージした旅行プランも発表。クローズしていた各施設の解禁もあり、客足の回復が期待されています。

しかし一方で、昨今のコロナウイルス感染の再拡大に伴うGo Toキャンペーンの見直しも議論されており、この材料がいつまで続くかは不透明な部分があります。

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2.高い手元流動性

「手元流動性」とは、ある企業の現金・預金・(短期保有の)有価証券のことで、企業が手元に持っているキャッシュの量とざっくり言い換えることができます。

収入が絶たれても貯金があればしばらく生活ができるように、この手元流動性が高い企業は、売上が減少した場合でも事業を続けていけることになります。

その指標となるのが手元流動性比率

これは先ほどの手元流動性を企業の月当たりの売上高で割ったもので、売上ゼロの状態で、その企業が何ヶ月間事業を続けられるかを示すものです。

2020年におけるオリエンタルランドの手元流動性比率はおおむね5~7か月で推移しており、資金調達によって一定の比率を保つ施策を実施しています。

コロナ下で経営が苦しくなる企業が多い中、この高い手元流動性比率は財務基盤が安定しているとみることができます。こうした点も投資家から見た際の好材料となり得るでしょう。

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3.ボーナスカット・キャスト配置転換による人件費削減

冒頭でご紹介した第二四半期報告書において、同社は「痛みを伴う人事施策」と表記し

  • 役員報酬の減額
  • 社員の冬ボーナスを7割カット
  • 運営状況に応じたキャストの配置調整
  • 法定支給分を上回る休業手当の終了

といった方針により、人件費の圧縮をはかっています。
一方で、ダンサー等のキャストの配置調整については、実態としての退職勧告となる場合もあり、
契約社員であるキャストらへの「痛み」のしわ寄せが大きいことで、批判の対象ともなっています。

さらに上記以外にも、園内ショップ限定のグッズのオンライン販売や、新エリアオープンに向けた投資など、将来に向けた投資も並行して実施しています。

業績不調とは関係なく伸び続けるオリエンタルランドの株価。
その背景には、

コロナ下における経営の「安定性」
コロナ後を見据えた経営の「期待感」

の二つがあると言えるかもしれません。

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