本を読んでもわからないM&Aにおけるデューデリジェンスをイチから解説!
M&Aでの価格設定方法6つ!無形資産価値を求める計算式も3つ紹介
- 株価算定
- M&A
- 無形資産
- マーケット・アプローチ
- コスト・アプローチ
- インカム・アプローチ
- 類似取引比準法
- 株価倍率法
- 株式市価法
- エンタープライズDCF法
- DDM法
- 修正純資産
- ロイヤルティ免除法
- 無形資産評価
- 超過収益法
- 再調達原価法
- のれん
- 株価算定
- M&A
- 無形資産
- マーケット・アプローチ
- コスト・アプローチ
- インカム・アプローチ
- 類似取引比準法
- 株価倍率法
- 株式市価法
- エンタープライズDCF法
- DDM法
- 修正純資産
- ロイヤルティ免除法
- 無形資産評価
- 超過収益法
- 再調達原価法
- のれん
- もっと解説してほしい0
6714
1
0
1
Index
この記事でわかること
- M&Aにおける売り手企業の価格設定方法
- M&Aにおいて重要な無形資産価値の概要と代表的な算出方法
はじめに
M&A(買収)をスムーズに行うためには、売り手企業の適正な価格設定が必要です。
この記事では、そのために必要な方法を網羅的にご紹介。無形資産価値についても触れているので、参考としていただければ幸いです。
またKnowHowsでは、M&Aの取引額に大きく関わる株価算定(企業価値評価)を行う「株価算定ツール」をご用意しています。
DCF法・純資産法・競合会社比較法の3つの代表手法を用いて、自社の株価を本格計算。
従来は数十万円のコストが必要だった株価算定を、手軽にご利用でき、税理士監修の株価算定書を出力することも可能です。
株価算定をご検討の際はぜひ、ご活用ください。
1.M&A価格を決める3つのアプローチ
M&Aにおける企業の価格を定めるには、まず売り手企業の価値(企業価値)を求めるのが一般的です。
本記事では、下記の代表的な3つのアプローチから、算定手法をご紹介していきます。
名称 | 内容 |
---|---|
マーケット・アプローチ | 市場価格やM&A取引価格などを参考に求める方法 |
インカム・アプローチ | 売り手企業の収益や配当などを元に求める方法 |
コスト・アプローチ | 売り手企業の簿価を元に求める方法 |
①マーケット・アプローチ
・株価倍率法
売り手企業によく似た上場企業の財務数値から、特定の倍率を算出して求める方法です。
・類似取引比準法
当該のM&A取引に似た取引を選定し、その売り手企業の財務数値から特定の倍率を求め、算出する方法です。
・株式市価法
株式市場の価格を元に算定する方法です。次の手順で求めることができます。
②インカム・アプローチ
・エンタープライズDCF法
今後獲得すると期待される収益(正確にはフリーキャッシュフロー、FCF)を、現在価値に計算し直して求める方法です。
・DDM法
今後株主に渡るであろう配当金を、現在価値に計算し直して求める方法です。
③コスト・アプローチ
・修正純資産法
売り手企業の貸借対照表の主要資産を時価に修正し、算出する方法です。
2.M&Aと無形資産価値
M&Aの価格は、プレミアムやのれんを考慮しながら決定されるのが一般的です。しかし第1章で見てきたように、用いる方法によっては含まれていない場合もあります。
そこでこの章では、プレミアムやのれんに大きく関わる無形資産価値について解説します。
①無形資産価値とは
物質的実体のない非貨幣性資産の価値のことです。
・種類
無形資産となりうるもの |
---|
製品付加価値を上げるために取得した技術(特許あるなしに関わらず) |
売上情報や顧客情報などのデータベース |
商標や商号、サービスマークなど |
インターネットのドメイン名 |
各種契約(使用許諾やリース、フランチャイズ、サービスに関するもの、雇用など) |
各種芸術作品(文学、音楽、絵画、写真など) |
・必要な場面
無形資産価値の算出は、M&Aの価格を決定する以外にも、以下のような場面で必要になることがあります。
無形資産価値が必要となるシーン |
---|
無形資産を購入するとき |
無形資産を担保として借入するとき |
無形資産のロイヤルティを設定するとき |
倒産や企業の再生手続きを行うとき |
訴訟や紛争の解決を目指すとき |
②無形資産価値を算定する
無形資産価値の算定では、企業価値評価と同様、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチという3つの手法があります。ここでは、その中でも代表的な算定方法を3つご紹介しましょう。
・ロイヤルティ免除法
インカム・アプローチのひとつで、ブランドや特許技術などに用いられる方法です。
・超過収益法
同じくインカム・アプローチのひとつで、売り手企業の超過収益を元に算出する方法です。
・再調達原価法
コスト・アプローチのひとつで、同様の無形資産を再調達する際に想定されるコストから、算出する方法です。
まとめ
- M&A価格を決めるときは、企業価値を算出するのが一般的。マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチの、いずれか複数の方法を用いて求める。
- 利用する算出方法によっては、プレミアムやのれんが含まれていないものもある。それぞれに大きく関わる無形資産価値の計算方法も抑えておこう。
おわりに
M&Aにおける価格の決定では、売り手と買い手の間で、トラブルが起きないようにすることが大前提です。
上記に紹介したような方法を把握するとともに、第三者からアドバイスを受けることも視野に入れ、客観的な数字を出すように努めましょう。
またこれらの計算においては、KnowHowsの「株価算定ツール」も合わせて、ひとつの指標としてお役立てください。
この記事の評価をお願いします
1
この記事を書いた人
このユーザーの他の投稿
-
-
株式の価値算定方法8つ!計算式や注意点、利用が多いシーンを紹介
この記事でわかること 株価の価値算定方法8つの計算式と利用時の注意点 株価の価値算定が必要になる代表的なシーンと、そのとき用いられやすい方法 株価の価値と株式価値の違い はじめに 本記事では、株式...
12k
0
0
0
0
-
企業価値評価とは?算定手法8つの特徴、手順、メリットデメリット
この記事でわかること マーケット・アプローチ(株価倍率法や類似取引比準法など)の特徴や手順 インカム・アプローチ(DCF法やDDM法など)の特徴や手順 コスト・アプローチ(主に修正純資産法)の特徴や手順...
18.9k
0
0
0
0
-
M&A価格は企業価値算定から求める!計算から決定までの流れを解説
この記事でわかること 未上場企業の価値算定方法 事業価値(EV)や株式価値を算定する3つのアプローチとその特徴 M&A取引価格を決定する際に考慮したほうがいい4項目 はじめに M&A(買収)の取引価格は...
4926
0
0
0
0
-
株式価値算定書とは何か?特徴や使用目的、株価算定の手法3つを解説
この記事でわかること 株式価値算定書の必要性、掲載内容、作成方法 株式価値の算定の具体的な手順 株式価値の算定方法の手法と留意点 はじめに 株式価値算定書(株価算定書)とは、さまざまな評価方法をも...
12.5k
0
0
0
0
-
バリュエーション(企業価値評価)におけるシナジー・無形資産評価について
この記事でわかること シナジー(相乗効果)は、M&Aにおいて売り手(被買収企業)が、買い手(買収元企業)に及ぼす影響を示したもので、売上に関するものとコストに関するものがあります。 無形資産とは、企...
6586
0
0
0
0
-
-
-
関連のあるコラム
-
株式の価値算定方法8つ!計算式や注意点、利用が多いシーンを紹介
この記事でわかること 株価の価値算定方法8つの計算式と利用時の注意点 株価の価値算定が必要になる代表的なシーンと、そのとき用いられやすい方法 株価の価値と株式価値の違い はじめに 本記事では、株式...
12k
0
0
0
0
-
-
企業価値評価とは?算定手法8つの特徴、手順、メリットデメリット
この記事でわかること マーケット・アプローチ(株価倍率法や類似取引比準法など)の特徴や手順 インカム・アプローチ(DCF法やDDM法など)の特徴や手順 コスト・アプローチ(主に修正純資産法)の特徴や手順...
18.9k
0
0
0
0
-
M&A価格は企業価値算定から求める!計算から決定までの流れを解説
この記事でわかること 未上場企業の価値算定方法 事業価値(EV)や株式価値を算定する3つのアプローチとその特徴 M&A取引価格を決定する際に考慮したほうがいい4項目 はじめに M&A(買収)の取引価格は...
4926
0
0
0
0
-
株式価値算定書とは何か?特徴や使用目的、株価算定の手法3つを解説
この記事でわかること 株式価値算定書の必要性、掲載内容、作成方法 株式価値の算定の具体的な手順 株式価値の算定方法の手法と留意点 はじめに 株式価値算定書(株価算定書)とは、さまざまな評価方法をも...
12.5k
0
0
0
0
-
バリュエーション(企業価値評価)におけるシナジー・無形資産評価について
この記事でわかること シナジー(相乗効果)は、M&Aにおいて売り手(被買収企業)が、買い手(買収元企業)に及ぼす影響を示したもので、売上に関するものとコストに関するものがあります。 無形資産とは、企...
6586
0
0
0
0
投稿を削除します。本当によろしいですか?
関連する質問がAIで生成されています。
M&Aの価格設定において、特に日本の中小企業の業種別(行業種や製造業など)の違いによる価格設定の傾向や注意点について具体的に教えていただけますか?
業績が変動しやすい企業の場合、エンタープライズDCF法などのインカム・アプローチを用いる際にどのような対応策が有効なのか、具体的な例を教えていただけますか?
無形資産としてカウントすべき企業のブランド力や信頼度は、具体的にどのような指標を用いて評価するのがベストでしょうか?事例や具体例があれば教えてください。
株価算定ツールを使用して得られる結果の誤差範囲や、その結果を元に実際の価格交渉において留意すべき点について具体的にご教示ください。
無形資産価値の算出にロイヤルティ免除法を用いる際、特にベンチャー企業や新興企業で注意すべき誤算やリスクについて具体例を挙げて教えてください。
売り手企業が特許を多く保有する場合、特許の価値評価における市場性の確立をどのように検証すべきか、具体的な方法や事例を教えていただけますか?
中小企業のM&Aにおいて、特に役立つ第三者のアドバイザーやコンサルタントの選び方について具体的なアドバイスをいただけませんでしょうか?
M&Aの取引前に潜在的なリスクを評価するためには、どのようなデューデリジェンスを行うべきか、具体的な手順と重要なチェックポイントを教えてください。
無形資産として評価されやすい特定のデータベース(顧客情報や製品情報など)の保護・管理方法について、効果的な事例や実践的な手法をご教授いただけますか?
企業価値評価の際、複数の算定方法を併用する場合、それぞれの手法の結果をどのように加味して最終的な価格を決定するべきか、実務での具体例を踏まえてご教示ください。
閉じる
ダウンロード
20万円以上の契約書を無料でご利用できます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
ダウンロード
多くの事業に重要な知識が
ダウンロードできます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
あなたの知識を
欲しい人がいます。
関わる経験や知識が必要な人たちが待ってます。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
投稿できます。
多くのプロとつながりましょう。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
相談できます。
事業、M&A、財務、法務に関わる
専門知識をもったプロがお答えします。
KnowHowsは、専門家と相談者をつなぐ
オンラインプラットフォームです。
プロフィール画像を登録してください
有料のプラン登録をしませんか?
電話番号認証のお願い
アップグレード
アクセス権限
3IP同時ログインが可能株価算定概要書のDL
資本政策利用無制限
機能が全て利用可能
株価算定も追加費用なしで利用し放題公式の知識を買う/売るの無制限
ノウハウズ公式のアカウントによる投稿のみ対象契約書ダウンロードの無制限