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経理業務の見える化作戦 (経営者が知っておくと得する経理業務の実体)

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こんにちは。経理業務改善マスターの比嘉です。今回は、経営者からよく聞くお話から見えてきた経理の課題について書きたいと思います。

 経理業務について、その専門性から、経理部長に一任しているため、経営者がその業務内容を把握できていないことがあります。経営者としては、経理にもっと予算実績差異分析や業績予測をやってもらいたいのだけど、いつも忙しそうに何かしているので頼みづらい、といったことが起きている場面をしばしば目にします。
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 なぜ、経理は忙しそうにしているのでしょうか。
 確かに仕事をしています。膨大な量をコツコツと、必死に、時間と格闘しながら。
 しかしそれは、従来の方法を踏襲するあまり、効率化が進まず、結果そのような状況に自ら追い込んでしまっている場合がほとんどです。
 それでは、なぜ、経理は従来の作業を続けたがるのでしょうか。
 その理由は、
 「成果物の品質が変わるかもしれないリスクを回避できる」
 「忙しくてそこまで手が回らない」
 という事に尽きるでしょう。しかし、それでは一向に経理業務の状況が好転せず、なかなか経営者の求める管理会計に着手出来ないことになってしまいます。

 そこで、経営者自らが経理に業務改善のポイントを指摘してあげることで、効率化を推進してみてはいかがでしょうか。経理が効率的に作業を行っているかを確認するポイントとして、次の5つを挙げてみました。

  1. 紙媒体の書類で作業をしていないか?
  2. 同じデータを2度打ちしていないか?
  3. 会計システムのデータ取込み機能を活用出来ているか?
  4. 過剰な再チェック体制(4重、5重チェック)になっていないか?
  5. 形骸化した作業(誰が何のために利用しているのかわからない資料を集めている)を続けていないか?

 ①、②、③はExcelを活用して解決することが出来、④と⑤は作業効率面から取捨選択することで改善に繋がります。今回は、①、②、③のExcelの活用で解決する方法をみていきます。

①紙媒体の書類で作業をしていないか?

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⇒紙媒体の書類がある場合には、取引先などにCSVデータなどでの証憑の提出を依頼するとよいでしょう。

 例えば、紙媒体で売上データを取得した場合は、この内容を会計システム若しくは販売管理システムなどに「手打ちで入力」しなくてはなりません。手打ち入力となると、データの入力や内容のチェックのための時間が必要となり、また、入力ミスなども起きる可能性が高まります。
 そこで、紙媒体で取得している各種データをCSVデータなどExcelで加工可能なデータの取得に切り替えて、VLOOKやSUMIFSなどの関数を使用して、会計システムへの取込みシートを作成し、手打ち入力をしない方法に切り替えると良いでしょう。

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②同じデータを2度打ちしていないか?

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⇒不可避的に発生する手打ちの入力の業務があれば、それを洗い出して、入力の重複作業を避けましょう。データでの連携や、そもそもの作成ファイルを統合するとよいでしょう。

 諸々の理由から、紙媒体でしか入手できない資料があったとします。そのとき、作業の担当者間の連携が取れていない(業務が属人化してしまっているため、相互でどのような作業をしているのか、わかないことが原因の場合が多い)ために、「各担当それぞれが、それぞれの担当するシステムやExcelファイルなどへ、同じ情報を入力している」という事が起きる場合があります。
 その時は、手打ち入力の業務を洗い出して、入力の重複作業を避けるようにしましょう。最初にデータを起こす担当を決めて、これを共有する方法や、そもそも作成するファイルを統合してしまう方法に切り替えると良いでしょう。

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③会計システムのデータ取込み機能を活用出来ているか?

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⇒Excelなどで作成したデータを会計システムに取り込む方法を活用するとよいでしょう

 会計システムへの入力は、手打ちによる仕訳入力の他に、CSVデータなどのデータ取込み機能を利用する方法があります。会計上の取引は先月と同じ場合が多いため、会計システムでは、先月の仕訳データを呼び出して金額や摘要欄などの変更箇所のみを修正していく、といった作業を行うケースが多くあります。その時に注意したいのが、「その入力するデータは、Excelで集計したものか」という事です。
 もしExcelで集計したものであれば、同じファイル内で、VLOOKやSUMIFSなどの関数を使用して、会計システムへの取込みシートを同時に作成する事をお勧めします。一度作成したデータを会計システムに取り込み可能なファイルに加工する事で、前述同様、手打ち入力業務を減らし、入力及びチェック時間の短縮や入力ミスを低減することが出来ます。

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おわりに

 以上、Excelを活用して、①紙媒体での情報の取得を無くし、②作成データの共有や統合、③会計システムの取込み機能の活用、を挙げました。
 経理業務の効率化が進めば、空いた人的リソースを経営者の必要とする管理会計分野に投下することが出来ます。
 また、④チェック体制の見直しや⑤形骸化した資料作りの改善も重要な要素となりますので、こちらもあわせて経理担当者に確認してみることをお勧めします。

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この記事を書いた人

比嘉 健太郎

コンサルタント

Business Improvement Success Story

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☆経理業務改善マスター。

【キャラ】
昭和47年9月9日生まれ。 幼少の頃から理科や歴史など事実の探究に好奇心を燃やしてきました。考古学や天文学などの未知の世界に触れる事も大好きです。抽象的な思考で物事の本質を捉え、具体的事例に解決策を落とし込んでいきます。趣味は水泳。高IQ団体mensa会員。

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