• 投稿する

一覧へ戻る

株式上場(IPO)の概要とメリット・デメリット

この記事でわかること

  • 株式上場の概要
  • 株式上場の目的
  • 株式上場のメリット・デメリット
ここにノウハウを出品

はじめに

株式上場(IPO)とは、企業が発行した株式を証券取引所を通じて市場に公開し、広く売買できる状態にすることを指します。

株式上場により、株式市場を通じての資金調達が可能となるほか、上場に必要な一定の基準を満たし、また上場後も株主や社会に対する責任を果たすことにより、社会的な信頼があると見なされることになります。

本記事では、株式上場について、その概要やメリット・デメリットについて解説していきます。ご参考ください。

>>【みんなの経営相談】IPOの悩みを無料で相談!

ここにノウハウを出品

1.株式上場の意義と目的

先に解説した通り、株式上場とは、会社が発行する株式を広く市場に公開し、売買可能な状態にすることです。

では、株式上場は企業にとってどのような意義を持つのでしょうか? まずはその意義と目的について解説をしていきます。

なお、株式上場の呼称については、

IPO(Initial Public Offering:新規株式公開)

株式公開

といったものもありますが、本記事では株式上場という呼び方に統一します。

①社会から信用できる企業とみなされる

株式の上場を行った企業は、すでに発行済みの株式を売り出す売出や、新たに株式を発行して買い手を募る公募を行い、株式の購入を通じて、投資家から資金を集めることになります。いわば、株式と引き換えに投資家からお金を預かっていると言うこともできます。

そのため上場企業には、資金を提供する株主に対して、経営に関する正確な情報を提供したり、株主に利益を還元したりする責任が発生します。

つまり、上場の審査を通過した企業は、この責任を果たすことのできる企業である、と認められた形になります。こうした社会からの信用を得ることこそが、株式上場の意義ということができます。

②日本を代表する企業のひとつになる

総務省統計局の資料によると、平成28年(2016年)時点での企業数はおよそ385万社。一方、東京証券取引所に上場している企業はおよそ3600社しかありません(2019年10月時点)。

株式を上場し、広く投資家と関わりを持つことのできる企業はほんの一握り。市場を代表する企業として、よくも悪くもその動向には注目が集まることになります。

特に、東京証券取引所の市場第一部(東証一部)は最も審査のハードルが高く、ここに上場することは、日本を代表する大企業と肩を並べることを意味します。

これらのことから、上場企業は一種の社会的ステータスとして、特にベンチャー企業にとってひとつの目標とみなされる事が多いのです。

ここにノウハウを出品

2.株式上場のメリット

株式上場の意義について解説してきましたが、具体的にはどのようなメリットが期待できるのでしょうか。

下記の4つの項目から、順番に解説をしていきます。

①資金調達の多様化

②財務体制の強化

③知名度・ブランド力の向上

④創業者利潤の確保

①資金調達の多様化

株式を上場することにより、株式を通じた様々な資金調達手段を利用することが可能となります。資金調達の選択肢が増えることで、資金面においては経営の自由度を向上させることができるといえるでしょう。

調達を行う際には、既存株主への不利益をもたらさないよう十分な配慮をする必要はあるものの、大きなメリットであるといえるでしょう。

②財務体制の強化

株式を通じた資金調達で調達した資金は会社の自己資本となり、銀行からの借入などと違い、利息の支払いや元金の返済を行う必要がありません。

株式による資金調達を行い、企業の全体資本における負債の比率を減らすことにより、不況時に利息や返済金が利益を圧迫することを防ぐことができます。

こうした財務体制の強化により、より安定した経営が可能になるのです。

③知名度・ブランド力の向上

先ほども述べたように「上場企業」は社会的な信用につながります。

銀行からの借入における格付けや、新規顧客の開拓、人材採用、従業員のモチベーション管理など、さまざまな面でプラスの効果が見込まれるでしょう。

④健全な経営体制の確立

前章でも述べたとおり、上場企業には株主の保護をはじめ社会的な責任が一層求められるようになります。

会社法や金融商品取引法といった関連法案の遵守をはじめ、ディスクロージャー(情報の開示)やコーポレート・ガバナンス(企業経営のあり方を外部から監視する体制)といった仕組みを整えなければなりません。

こうした取り組みを通じて、結果として社会的に公正な体制が実現されることになります。

⑤創業者利潤の確保

株式を上場することで、創業者が保有している株式の市場への売却が可能となり、売却益を得ることができます。

また、取引を通じて、市場での株価が確定するため、発行株式の時価総額を通じて、企業自体の市場価値がどのくらいなのかを知ることができます。

ここにノウハウを出品

3.株式上場のデメリット

では、株式上場によるデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

主に下記4つを解説していきます。

①果たすべき責任の増加

②株主増加による経営への影響

③作業量・コストの増大

④買収リスクの発生

①社会的責任の増大

株式を上場した企業は、その後も継続して、求められる社会的な責任を果たしていかなければなりません。

金融商品取引法、会社法、労働法などをはじめとする法令の遵守はもちろん、社会的なルールや倫理を守ることが、これまで以上に強く求められるようになります。このことをコンプライアンスと呼びます。

外部機関による監視体制や、株主からの目、知名度向上による各種マスコミからの注目などを意識し、より慎重な動向が必要になります。

②株主増加による経営への影響

一般的に、発行された株式には株主総会での議決権があり、株主は所有している株式の数に応じて経営に対する影響力を持つことになります。

所有株式が1株だけであっても、役員などに対し責任追求の訴えを起こすことのできる代表訴訟提起権などを持つことができるため、経営層は自らの経営判断について、株主に対する十分な説明をしていかなければなりません。

③作業量・コストの増大

上場後には、株主総会の運営のほか、四半期ごとの経営状況の開示、有価証券報告書や事業報告書の作成など、株式関連の実務が増加するため、実行するための労力、及びコストが必要となります。

そのほか、投資家と良好な関係を築くためのIR活動や、企業による社会貢献事業であるCSR活動といった活動も求められるようになるため、こうした部門も儲けなくてはなりません。

④買収リスクの発生

上場した株式は、自由に売買することが可能になります。そのため上場企業は、競合他社やファンド等から買収されるリスクを負うことにもなります。

株式の半数を第三者に取得されると、企業の経営権を、3分の2以上を取得されると企業の支配権を奪われてしまいます。

こうしたことのないよう、自社で保有する株式の割合を調整しておくよう留意しておかねばなりません。

その他にも、敵対的な買収が行われた際、既存株主に新株を発行する条項を定めて抑止力とする、ポイズン・ピルといった防衛策もあります。

景気悪化などにより株価が下落した際には買収リスクが高まるため、注意が必要になるでしょう。

ここにノウハウを出品

まとめ

  • 株式の上場には、社会からの信用を高め、多くの企業の中でも選ばれた存在になるという意義がある
  • 株式上場に伴うメリットとして、資金調達手段の増加や財務の健全化、ブランド力の向上といったものが挙げられる。
  • 一方で、デメリットとしては、求められる責任の増加や、それに伴う作業量・およびコストの増大などが挙げられる。
ここにノウハウを出品

おわりに

株式上場には、メリットとデメリットが存在しますが、デメリットとされている各種の責務を果たすことこそが、上場企業が社会的な信用力を得られることの理由でもあります。

株主や社会からの要請に真正面から向き合い、応えていくことが、結果として企業の価値を高めることに繋がるということを忘れないようにしてください。

株式上場(IPO)で疑問があれば、KnowHowsで無料相談ができます。

KnowHowsは、「経営のお悩みを解決するプラットフォーム」として、株式上場(IPO)や株式の財務、法務・労務などの疑問を解決するプロフェッショナルが質問に回答してくれます。

少しでも疑問があれば無料で相談してみましょう。

>>KnowHowsで株式上場(IPO)の専門家に無料で相談してみる

また、KnowHowsではIPOを目指すうえで必ず必要になる「資本政策シミュレーター(無料)」をご用意しています。

必要な項目を入力するだけで、リスクがわかる資本政策がオンライン上で作成可能です。

作成は無料で行えますので、本記事とあわせてぜひお役立てください。

>>KnowHowsの資本政策シミュレーターを試してみる

ここにノウハウを出品

この記事を書いた人

KnowHows 編集部

株式会社KnowHows

5

さまざまな事業課題の解決に役立つ情報をお届けしていきます。

気軽にお話してみませんか?

このユーザーの他の投稿

関連のあるコラム