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M&Aにむけて必要となる社内体制

この記事でわかること

  • M&Aにおいて買い手側が構築すべき体制
  • M&Aにおいて売り手側が構築すべき体制
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はじめに

M&Aを実施するにあたり、どのような体制を整えておくべきなのでしょうか。

多くの場合、M&Aの準備には膨大な作業が必要となります。M&Aアドバイザーをはじめとする専門家への依頼をしつつ、自社内での体制づくりを行っていかねばなりません。

この記事ではM&Aにおいて整えるべき社内体制について説明します。

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1.買い手、売り手双方が整える社内体制

基本的に買い手側、売り手側いずれも、社内の部署から、下記の業務に関するプロジェクトチームを立ち上げていくことになります。

①法務

②経理

③M&A担当部署

④PMIチーム

それぞれの役割について簡単に説明します。

①法務

法務は社外の弁護士と連携し、法的な目線から契約交渉などに携わります。契約書の作成やデューデリジェンスにおいて、法務面は大きなリスクとなるため、重点的にチェックが行われます。

定款、株主との契約、資産の所有権、雇用契約、取引先との契約、そのほか金融商品取引法、独禁法、法人税法や業務にかかる各種許認可の届け出状況など、多岐に渡る項目について入念に調べ上げる必要があります。

②経理

経理部門の協力も欠かせません。

M&A取引では財務状況の精査も行われ、決算書や財務諸表などの開示が求められます。会計処理が適正に行われているか、財務諸表等における資産および負債の評価は適切であるか、といった点について、改めて確認と修正を行っていく必要があります。

また、原価計算、在庫管理、損益分岐点の分析といった、企業の業績評価において使われる管理会計についても、適正かどうかをチェックしていく必要があります。

また、税務知識もM&Aでは不可欠です。M&Aの手法によって課税方式が大きく異なるため、手法に応じて適切な判断を行う必要があるためです。

株式譲渡、事業譲渡の税務知識のほか、合併や会社分割といった手法を実施する場合には、組織再編税制に関する知識も必要となってくるでしょう。

③M&A担当部署

M&Aの取引を担当する部署は、売り手側は役員をはじめとする経営層が行いますが、買い手側も必要に応じて専門のチームを発足することがあります。ただし、買い手・売り手双方に、M&Aの取引が終わるまで情報の漏洩を避ける必要があります。ケースにもよりまsが、チームをなるべく少人数で編成する、M&A期間中は他部署との接触をなるべく控えるといった対策が望ましいでしょう。

④PMIチーム

M&A後の統合作業をになうPMIチームの設立は、特に買い手企業にとって重要となります。人・企業文化、業務内容、システムやインフラを統合し、期待していた効果を上げるためにも、専門チームの発足が重要となります。

PMIについて詳しくはこちらもご覧ください。

>>M&A後に重要となるPMIとは

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2.買い手側の体制づくりにおけるポイント

買収側は、PMIチームの体制をしっかり整えておく必要があります。

特に買収された企業は統合に対し不安や戸惑いを抱えていることが多く、スムーズな統合作業を通じて不安を抑えることが重要となります。

統合作業でのトラブルは、最悪の場合、従業員の大量離職を招き、統合後の経営の大きなブレーキとなります。

売り手側との協力も得ながら、慎重に行っていきましょう。M&A取引の段階で、売り手側とある程度方針を立てておくとスムーズです。

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3.売り手側の体制づくりにおけるポイント

売り手側は、M&A後の引継作業を意識しておきましょう。

特に、CEOや役員がM&Aをきっかけに会社を離れる場合、経営層が代わっても事業が回るよう、事前に仕組みを整えておくことが大切です。

次期リーダーとなり得る人材に、M&Aの段階から関わってもらいつつ引継を行うことも有効でしょう。

M&Aのプロセスを通じて目標を共有したうえで引き継ぐことにより、スムーズな統合が見込めます。

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まとめ

  • M&Aにおいて、売り手買い手双方ともに①法務、②経理、③M&A取引チーム、④PMIチームなどの協力・発足が必要となる。
  • ある程度M&Aのプロセスが進んだ段階で、統合後の経営を見越した準備を行い、統合後の経営をスムーズに進めよう。

多岐にわたる手続きが発生するM&Aは、一人ですべてをこなすことはできません。選抜した人員と協力して、作業にあたるようにしましょう。外部の専門家に適宜アウトソースしていくことも重要となります。

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