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M&A後に必要となる「PMI」とは何か?

この記事でわかること

  • PMI(統合作業)の概要
  • PMIの大まかなプロセス
  • PMIをスムーズに進めるためのポイント
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はじめに

M&Aが成立し、ホッと一息……。

ですが、特に買い手(買収元企業)にとっては、M&A成立後がスタートライン。PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)と呼ばれる統合作業を通じて、M&Aによるシナジー実現に向けた体制を整えていかなければなりません。

本記事ではPMIの概要、進め方、ポイントについて解説していきます。

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1.PMIとは?

PMIはあらゆる領域にわたりますが、大別して

①企業文化・風土に関するソフト面

②業務プロセス・制度などのハード面

の2つに分類できます。

それぞれについて解説していきましょう。

①PMIにおけるソフト面

主に企業文化や風土などについて、統合・浸透を行うプロセスです。

新体制の発表や目標の提示といったことが主な領域となります。

M&A成立後は、買い手側の従業員が上位となるような形となりがちです。しかし、こうした状況はストレスとなり、従業員のモチベーション低下や離職を招く可能性があります。

人事によって売り手側のキーパーソンを尊重したり、各部門のまとめ役どうしで認識のすり合わせを行うなどして、互いに理解を深めていくことが重要となります。

②PMIにおけるハード面

業務プロセス、人事制度、システムなどの統一を行うプロセスです。

特に業務プロセスに関しては、慎重な統合が求められます。

売り手側の既存顧客への対応などについては、売り手側の進め方を踏襲したほうが混乱が少ない場合もあります。

特に人事に携わる従業員は、特に負担が大きくなります。人事制度、インセンティブ制度、退職金制度は各社で大きく異なる場合が多いため、格差が生まれやすいからです。

従業員のモチベーションを下げないような調整を行うとともに、大きく社内環境が変化する場合には、各研修の見直し等も実施しましょう。

また、売り手側のハード面の方が有用である場合もあります。より高いシナジー効果を得るため、買い手側も売り手企業のよい部分を積極的に取り込んでいくことが大切です。

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2.PMIの大まかな流れ

PMIの準備は、デューデリジェンス後をメドにして行っていくことになります。具体的にどのような手順を踏むべきなのかを解説していきます。

①M&Aについて認知を行う

売り手・買い手双方とも、M&Aを行う旨を上層部中心に通知していきます。なぜ統合を行うのか、どのようなシナジーを期待しているのかもあわせて伝えていくようにしましょう。

また契約が正式に終わっていない時点で、事業部長レベルに情報を共有する際などは、情報漏洩のリスクを抑えることも重要です。

②PMIプロジェクトチームの作成

プロジェクトに関しての意思決定機関を設定し、各部署・業務において、PMIプロジェクトチームに参加する人を選定していきます。

③課題の洗い出し

M&A後に起こり得るリスクを最小化し、シナジーを高めるための施策を洗い出し、整理を行います。

M&Aチームがデューデリジェンスに関わった際の事業計画などを共有することで、より実情に即した方針を練っていくことができるでしょう。

④統合内容の具体化

業務連携、法務、財務、人事、システムなど、各方面に関する統合内容について、具体的な内容を定めていきます。

⑤PMIの実行:M&A成立後

統合プロセスは取締役会などで決議し、PMIを行っていきます。

PMIは様々なプロセスを行う必要があり、また対象となる企業によって課題はさまざまに代わります。M&Aアドバイザーにサポートを依頼しつつ模索していくのがよいでしょう。

KnowHowsでは在籍しているM&Aアドバイザーや弁護士への相談が可能です。よろしければ検討をしてみてください。

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3.PMIのポイント

PMIは長期的に取り組む必要があるので、様々な方面において準備が求められます。なかでも重要なポイントを解説していきますので、ご参考ください。

①デューデリジェンス以降、早めの準備を行う

デューデリジェンスによる精査を経て、取引のゴールが見えてきた段階から、PMIの準備をはじめましょう。

またPMIを見越して、売り手側に業務プロセスや人員配置などの情報を開示を求めておくのもよいでしょう。

②リーダーシップをとれる人員を選定する

全く異なる会社が統合していくプロセスにおいて、重要となるのは強いリーダーシップです。

経営層主導で実施することはもちろん、同じモチベーションを持って関わってくれる人材を選定し、PMIチームに配置しておきましょう。

③対象企業のキーパーソンを把握する

買い手側だけでなく、売り手企業のキーパーソンを統合直後に把握し、積極的にアプローチすることも大切です。

経理・人事等のバックオフィス担当者、各事業部の中心人物などを前段階から把握しておき、統合作業において積極的に協力してもらえるよう、働きかけましょう。

特に、キーパーソンの引き止めはシナジー実現のための重要なポイントです。場合によっては給与面や待遇などの見直しも検討しましょう。

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まとめ

  • PMIには、企業風土や価値観といったソフト面の統合と、制度や設備、業務プロセスといったハード面の統合の2種類がある。
  • PMIの成功には、リーダーシップを発揮できる人材による専門チームの発足や、買い手企業のキーパーソンの把握・アプローチが重要
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おわりに

PMIはM&A成功のために欠かせないプロセスの1つです。期待したシナジー効果を得るために十分な対策を行うようにしましょう。

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