コンサルタントへの発注方法│各種書類の作り方や最大限活用するコツ
IPOコンサルタントの役割と選定時の注意点
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Index
この記事でわかること
- IPOコンサルタントの役割と種類
- IPOコンサルタント選びの際のポイント
はじめに
株式上場(IPO)を目指すためには、専門的な知識や準備、時間が必要です。
そのため、社内に上場経験のあるCFO(財務責任者)がいない場合は、IPOコンサルタントに相談、契約を行う必要がでてきます。
しかし、数多くの企業がIPOコンサルティングを担っています。自社に合うIPOコンサルタントを選ぶには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。
本記事ではIPOコンサルタントの役割、そして選定時の注意点について説明します。
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IPOも含め、お悩みの際はぜひご活用ください。
1.IPOコンサルタントの役割、業務内容、種類
①IPOコンサルタントの役割
株式上場のためには、監査法人によるショートレビュー、取締役会・株主総会の開催・運営、主幹事証券会社の選定や引受審査・証券取引所の上場審査など、さまざまなプロセスを乗り越えなけばなりません。
上場にはおよそ3年程度の準備期間が必要となり、様々な準備をしなければなりません。
そんな際に心強い味方となるのがIPOコンサルタントです。
IPOコンサルタントは株式上場のために必要な業務の選定・代行、スケジュールの立案や各関係会社の紹介を行う専門者です。
もちろん、すでに株式上場を経験しているCFOがいる場合などは契約の必要はありませんが、こうした知見を持たない企業はIPOコンサルタントに依頼することで、適切な準備や申請を進めることが可能となります。
②IPOコンサルタントが行う業務
IPOコンサルタントの業務は多岐に渡ります。下記に一例を挙げていましょう。
- 資本政策の立案
- 株式上場スケジュールの立案、レポート作成
- 内部管理体制の導入、指導
- 規定の見直し、作成
- 予算管理の指導
- 各種申請書類の作成、指導
- 主幹事証券会社の紹介、推薦
- 証券取引所の上場審査に向けての指導
- 上場後の必要書類作成
株式上場は、証券会社や証券取引所、監査法人とのやり取りが重要となります。IPOコンサルタントは上場申請企業側と証券会社・証券取引所の中立的な立場を取ることで、企業が適切な手順を踏んでいるかどうか、管理や確認を行ってくれます。
また、上場後に業務がスムーズになるような体制を事前に整えておくことも大切。こうした体制づくりの指導も、IPOコンサルタントが行う重要な業務のひとつとなります。
③IPOコンサルタントの種類
IPOコンサルタントは大きく3つの種類に分けることができます。
順番に解説していきましょう。
- ベンチャー/スタートアップ企業出身のコンサルタント
ベンチャー企業やスタートアップ等で財務責任者を務め、上場までの実務を実際に経験した人がコンサルタントになったタイプです。
公認会計士などの資格をすでに持っていることも多く、財務面での知識が豊富であることに加え、実際に実務を経験していることから、現場の肌感なども織り込んだアドバイスを行ってくれる点が特徴となります。
株式上場の忙しさやプレッシャーといった心理的な側面にも理解がある点でも頼れる存在といえるでしょう。
- 証券会社出身のコンサルタント
証券会社からコンサルタントに転身したタイプです。
上場審査に関わっていた経験から、株式上場のための申請書類・資料や回答書などの作成に強みがあります。
特に、主幹事証券会社の引受審査、証券取引所の上場審査について、取引所目線での知見を持っていることが大きなメリットです。
- 会計士系のIPOコンサルタント
監査法人出身の公認会計士がコンサルタントとなるケースです。
監査法人とは、各種の財務書類について、その内容の監査・証明を行う法人のことを言い、株式上場の際にも、有価証券報告書を作成する場合などにおいて、財務諸表の監査のために関わることになります。
監査法人は中立的な立場を求められる関係上、監査およびアドバイスを行うことはあっても、実務面でのサービス(税務に関する業務など)を行うことは禁じられています。
そんな場合に、監査法人出身のIPOコンサルタントがいれば、監査法人のアドバイスや指摘の意図を汲み取ったうえで、必要となる作業を提示してもらうことができます。
また、監査法人は上場後も監査人として企業との関係を続けていくことになるため、監査法人出身のコンサルタントは、上場後も見据えた体制づくりにも強みがあると言えるでしょう。
本章で紹介したいずれのIPOコンサルタントも「アドバイスやノウハウを提供するのみ」という場合と「業務代行を行う」という場合に分けられます。
自社にとって、どこまでIPOコンサルタントに頼るべきかは異なるため、状況に応じて判断しましょう。
2.IPOコンサルタント選定時の注意点
IPOコンサルタントの必要性や役割について説明してきました。ここでは、さらに選定時の注意点やポイントについて説明します。ぜひ参考にしてみてください。
①上場企業支援の実績があるか
株式上場はゴールではなく、通過点に過ぎません。上場企業としてあり続けるためには、求められる業務を継続して行っていく体制づくりが必須となります。
上場後の企業も含めて支援実績があるIPOコンサルタントであれば、こうした知見を持っている可能性が高いでしょう。
②各関係機関との円滑な連携ができるか
株式上場には、様々なパートナーとのコミュニケーションが必要となります。
自社だけでなく、監査法人、証券会社、証券取引所や証券印刷会社と意思疎通をはかることができるIPOコンサルタントでなければなりません。
申請企業側に対し、各機関の意図について説明できることはもちろん、時には中立的な立場からセカンドオピニオンを提示してもらう必要もでてきます。
各機関とのやり取りの実績があるかどうか、事前に確認をするようにしましょう。
③得意分野
IPOコンサルタントによって得意分野は異なります。経歴や評判などは、あらかじめ入念にリサーチしておきましょう。
また、自社でIPOコンサルタントを活用できる部分はどこなのかを明確にしておくことも重要です。株式上場のための準備やそれに伴う業務は膨大なため、すべてを熟知しているIPOコンサルタントはなかなかいません。
そのため、苦手分野をカバーできるネットワークを持っているかどうかも重要なポイントとなります。
④価格
IPOコンサルタントを契約するには、莫大なコストがかかるものの、それと引き換えに時間短縮や正確性を得られます。IPOコンサルタントを利用しない場合、どのくらい時間とコストがかかるのか一度比較してみると良いでしょう。
ここで注意すべきなのは、安価なIPOコンサルタントへの依頼です。コスト削減は大切ですが、経験が浅く、適切なアドバイスや支援を受けられない場合があります。上記で述べたように、実績や経歴、評判を調べることを怠らないようにしてください。
価格は株式上場までのスケジュールのうち、どこからどこまでのタイミングで依頼するかによっても異なってきますが、年間でおおよそ600万円~1500万円となります。
見積もり相談を無料で行っているIPOコンサルタントもいますので利用してみるとよいでしょう。
また、銀行も株式上場、株式公開に関して長けた知識を持っている場合があります。取引している銀行があるのなら、一度相談するのも一つの手です。
場合によっては、IPOコンサルタントを紹介してもらえる場合もあります。
まとめ
- IPOコンサルタントは、株式上場までに必要な準備についてアドバイスを行う専門家であり、実際に上場を経験した企業の財務責任者や証券会社、会計士などが行うケースがある。
- IPOをコンサルタントを選ぶ際には、上場企業の支援実績、各関係機関とのネットワーク、得意とする分野、価格などを加味して決定する必要がある。
おわりに
株式上場の審査に通過するためには、長い時間をかけた準備が必要。実務経験者が少ない場合、IPOコンサルタントとの契約は大きな力となるでしょう。
自社にとってどのようなコンサルティングを受けるべきなのかを明確にしたうえで、自社にあったIPOコンサルタントを見つけるようにしてください。
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