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KDDIの通信障害の記者会見から事業、会社で考えるべきこと

KDDIの謝罪記者会見について、一部、コメントされている方がいらっしゃいました。
私も少し書きたいなと思う出来事だったので、お付き合いください。

ユーザー?からは非常にわかりやすい記者会見で評判がよいと言われていたようです。

ユーザー、株主の反応???>
記者会見の対応の仕方で評価爆上がりヤフーニュース(https://knowhows.jp/content/10/64/501)

こういった大規模なトラブル、事業のトラブルになった場合も記者会見をするほどではないものもあるかもしれませんが、私も含め、非常に参考になるのではないかと思っています。
起こったことは企業としてミスだと思いますが、この対応はどうだったのか。そこが一番重要な勉強する視点かなと思いました。


わかりやすい記者会見の流れだった理由(考察)>

  1. 謝罪(しっかりと、謝罪対象をはっきりと)
  2. 経緯報告(明確に必要な事象をはっきりと)
  3. 障害範囲
  4. 原因
  5. 再発防止策についての対応報告
  6. 後の対処方法について(賠償など)
  7. 再度謝罪

という構成になっており、とにかく、「誠意」「事実の開放」「不安解消」「謝罪」をしっかり組み込んだ形での会見と思いました。

また、物流、医療、救急などに利用される携帯回線の重要性は計り知れず、通話だけではなく、データを遮断する。

コミュニケーションだけではなく、緊急な連絡やデータも憚れてしまった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/18dbec9e6689422e1e639c1f6da1b8454df8a997

現在はライフラインの一環となっていることもあり、様々な機関からの批判やコメントは多かった中、行われた記者会見だったかと思います。

緊急での会見を準備する一方、準備された努力は多大なものであるのではないかなと思います。
被害をこうむった方々は当然と言われると思いますが、やはり企業側としてこの事象を見ると大変感銘を受けることもあるかと思います。

こういった大企業での大事故から当事者的な視点をもって参考になるのは、中小企業であろうが、自社のトラブルなどの際の「謝罪」「障害報告書」「経緯報告書」などを求められた際の書き方、担当のスタンスや文章、会話にて何にケアし、何を含むべきでタイミングはいつがベストかなど考えさせられます。

この記者会見の基本的スタンスを紐解き、この事象にて自社メンバーの意識改革の事例に使っていくことがKDDIの方々の記者会見のスタンスに対する誠意及び、自責性を高めることかなと改めて思いました。

私も某テレビ局のECサイトをダウンさせた営業が対応できないため、サラリーマン時代に謝罪によく行きました。(笑)先輩は物流会社のシステムをダウンさせ、損害賠償請求は1時間1億だったそうです。

その際に先輩から教わったことを常に頭においていたので、本当に感謝しています。


2例ほど書かせて頂きます。
まず、システムダウンによる損害賠償請求1億/1Hのトラブルを担当として受け持ったPMの先輩はこうしました。

クライアントからの要求>

①障害をいち早く直せ(どれくらいの損害と思ってるんだ)

②障害を現場で治せ(技術者のルームを作るから缶詰でこの場で作業しなおせ無駄な休憩は許さない)

③逐一報告しろ

これが先輩が案件担当をしている際の状況でした。

バグからくるもので、今回のものとはかなり違いますが、人災であることには変わりありません。

中堅企業としたら、大変な事象であり、事態を修復しようとする全メンバーが「自分は今後会社でどうなるんだろう」という心情と担当プログラマーは基本的に全員超真面目だったようで、このままでは圧迫から作業にならないとなります。しかし、現場での作業はやらざる負えない状態になりました。

彼はプログラムをかけないPMとして一点だけやりました。

②の現場でなおせと言われたその部屋の前にチェーンをかけ、その鍵を自分が持ち、そのドアの前に立ちました。

その理由は聞きたい質問は僕に聞いてほしい。現場はとにかく彼らに任せている。信じてもらうことが早期回復につながる。

そのメッセージだけを言い続けたのです。最初は何様と思いますが、その点の真意をしっかり説明することに徹底したそうです。それが俺の仕事だと。

当然、現場の士気を上げ、クライアントのクレーム意識の沈下を生みました。

それは当事者意識、圧倒的当事者意識の表れです。

彼はプログラムがかけないから、ずっと立って邪魔にならないよう、現場のプログラマーに申し訳ないという思いを抱かせない様、自分を含めたクライアントを締め出したのです。当然のようにそれも先輩の教育だったそうです。

貴社会見と全く違う話に見えますが、これは本当に私にとって重要なケースメソッドというか、やり方だなと思っており、20年ぐらい前にお聞きした話ですが、そこにいたように話を覚えています。

私個人も現在、事業をコーチングする上でよく意見を求められるのですが(色々なトラブルに関しても解決を求められる役回りを担当しています)、実際は

「謝罪(加害者が被害者のふりをしない謝罪)」

「誠意」

「原因の慎重な把握(原因の論理矛盾、誤認識を避ける)」

「再発防止策(できないことは言わない)」

「賠償に対する対応(できないことは言わないができることを明確に。何かしら用意する。)」

をしっかりと行っていくことが重要になってくるかと思います。

トラブルはメシのタネといいますが、トラブルが起こったときこそ、どういう対応したかによってその後が全く別れて行きます。

前述の要素をしっかりと本質的に理解し、メンバー一丸となって決定を促し、対応を営業時間関係なく(トラブルは営業時間に関係がない。クライアントの機会損失は秒単位で起こる可能性がある。)行っていくことが最悪な解約や過大な損害賠償請求を回避することができます。

経験則ではありますが、「なるべく誤魔化す」「なるべく小さく言う」「人(他社)のせいにする」などのスタンスが少しでも見えると迷惑がかかった方々や会社などは感情的になり、対処も大きくなっていきます。

こういったことが無いよう初動をしっかり見極め対応することが重要であると先輩にご指導いただきました。
これはやっている自分に誠意を持てる行動ですし、これしか解決はないと闇に光を灯す指針でした。

また、できないことをリップサービスで言ってしまいトラブルをもとに会社や部門をつぶす、または自分が自分をつぶす、または自分が会社からクビを切られるなどもってのほかということを言われました。

先輩などにこういった場合にわかりやすく例えられた事例は癌の手術でした。

患部だけを切り取る(小さくトラブルを表現する)ことで後遺症が少ないように見える。しかし、問題が大きい場合、自分からリンパ節も切除しなければならない(根本的にクライアントにトラブルの原因を理解してもらい、一緒に以前と品質などがスペックダウンするという説明をした上で解決する)という選択肢も俯瞰して持つことが重要になる。

と言われたことがあります。


また、記者会見で思い出した2例目。

私の上司はある殺人犯がよく読んでいたとして報道されてしまった雑誌の出版社の社長でした。
報道で何度も「雑誌自体があたかも悪」のように取り上げられました。
数日間、何回も何回もこういった雑誌を犯人は読んでいたと報道されました。

その方(社長)がすぐにそれを知り、即座の判断をします。

「ふざけるな記者会見しろ。うちの読者が全員犯罪者のような報道は許さない」

こういった視点を通常持てるでしょうか。。。。能動的に社長が動くという判断をするでしょうか。それも創業者ではありません。M&Aで買収で送りこまれたサラリーマン社長です。

やはり圧倒的な初動の潔さで担当編集者や編集長も士気が爆上がりするのは当たり前でした。
全員が一生ついていくと思う行動です。彼は見返りなど当然求めていません。

その判断が普段おとなしい社長の信念を映し出す結果となりました。神通力は多大なるものに更になりました。

「伝えたかより伝わるか」が本質であり、圧倒的当事者意識はこれを必ず凌駕する。

これからも絶対に志道(指導)を忘れず生きていきたいなと思います。綺麗な人間ではありませんが、やはり、もっと本質的に物事を見ることが必ずいい形になると思っています。

ここに知識を出品

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この記事を書いた人

錦織 康之

個人投資家, コンサルタント, M&Aアドバイザー, 非上場企業社長

株式会社マオリ

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KnowHows,YOROZUYAJAPANの代表も務めております。また、

www.maori.co.jpにてMAコンサル、IPOアドバイザー、コンサルをやっておりました。

営業はお断りしておりますが、ご相談やお悩みは内容によっては対応させていただいております!

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